どうも、大阪市内でうだつのあがらない日々を徘徊し続ける、薄給と絶望と愛しさと切なさと、あとほんの少しの個人再生返済金を背負った雲助タクシードライバー、クラウドマンです。
求人広告の「未経験でも楽々40万円!」という甘い蜜に釣られ、社会の底辺から一発逆転を狙ってこの業界に飛び込んだ迷える子羊たちよ。息してるか?
今日も御堂筋は、マナーの欠片もないチャリンコと、強引に割り込んでくる某アプリの迎車車両で地獄のような様相を呈しております。
今回は、我々大阪のタクシードライバーが日々遭遇する「神客」と「クソ客」の境界線について、私の血と涙とドラレコに刻まれた記憶を元に、包み隠さず書き殴ってやろうと思います。
エントリーNo.1:北新地の「俺は偉いねん」おじさん(絶望度:★★★★☆)
週末の午前2時。北新地の上通りで、見るからに高そうなスーツを着たおっさんと、同伴風の綺麗なお姉ちゃんを乗せた時の話です。
車内に入った瞬間から、アルコールと高級香水の混ざった、頭が痛くなるような悪臭が充満します。
客:「おい運転手、適当に御堂筋ぶっ飛ばして難波まで行ってや」
私:「かしこまりました。御堂筋を南下いたしますね」
ここまではいい。問題はここからです。
客:「お前、タクシーの運転手なんかやってて楽しいん? もっとマシな仕事なかったん?」
出た。定期的に現れる「ドライバーを見下すことでしか自尊心を保てないマン」
お姉ちゃんの手前、自分が大きく見せたいのは分かりますが、こちとら毎月カツカツの個人再生返済を抱えて、必死にハンドル握っとるんじゃ。
心の中で「お前のその高いスーツの何%が会社の経費か知らんが、俺の絶望の深さには勝てんぞ」と波紋疾走(オーバードライブ)を食らわせながら、愛想笑いでやり過ごします。
さらに、到着間際に「あ、やっぱりそこ右折して」と、3車線またぎの無茶な車線変更を要求。
警察に見つかれば1発アウトの違反を平気で指示してくる。こういう客に限って、チップどころか1円単位までキッチリお釣りを要求してきます。心の中で静かに「お前の乗ったシートに呪いあれ」と呟く瞬間です。
エントリーNo.2:西成のおっちゃん(神度:★★★★★)
対して、ある平日の昼下がり、西成区の某交差点で手を挙げた、絵に描いたようなヨレヨレのTシャツを着たおっちゃん。
乗車するなり、
おっちゃん:「にーちゃん、すまんな。ワンメーターやけどええか? 足痛くて歩かれへんねん」
私:「とんでもないです、ご乗車ありがとうございます!」
大阪のタクシードライバーの間では、ワンメーター(初乗り)は嫌われがちですが、私は声を大にして言いたい。西成のおっちゃんは高確率で神客であると。
道中、「にーちゃんも大変やな、景気どないや?」「暑いから身体気付けや」と、本当に優しい言葉をかけてくれます。薄汚れた車内に(失礼)、一筋の聖母マリアの光が差し込む瞬間です。
そして目的地に到着。メーターは現在の初乗り運賃(例えば500円〜600円台)
おっちゃんはポケットからクシャクシャの1,000円札を出します。
おっちゃん:「にーちゃん、お釣りはええわ。これで缶コーヒーでも飲み。おおきにな!」
神降臨。
これぞ大阪の情。北新地で何万も使ってドライバーを煽るアホ社長より、ワンメーターで300円のチップを「おおきに」と笑顔で置いていくおっちゃんの方が、よっぽど人間としての上流階級です。この300円で飲むBOSSのブラックは、五臓六腑に染み渡ります。
⚠️ 結論:本当に稼げるのか?の答え
よくネットの求人や同業者のキラキラブログで「今月も楽々50万達成!」みたいな記事を見かけますが、あれを真に受けてはいけません。
現場は、クソ客の理不尽な怒号に耐え、売上が上がらない日は自分のセンスのなさに絶望し、いつ歩行者が飛び込んでくるか分からない恐怖と戦う、文字通りの戦場です。
それでも、西成のおっちゃんのような「神客」に時折出会えるからこそ、このうだつのあがらない雲助も、今日もなんとかハンドルを握り続けられているのかもしれません。
近畿運輸局の法令試験の過去問を解きすぎて頭がハゲそうになっている受験生の皆さんも、現場に出ればこんなリアルが待っています。覚悟して、でも希望を捨てずに勉強頑張ってください。
現場からは以上です。明日も無事故で、できればロングが引けますように。

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